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かなりのスピードで学校を飛び出した元親だったが、途中でスーパーに寄った
「(風邪には確か…苺だったよな)」
元就の家は片親の為に昼間、殆ど家にはいない
その為に週に数回お手伝いさんが来ている
今日はお手伝いさんが来る日なので大丈夫だとは思うが、一応果物などを買っていった
毛利家に到着してインターホンを鳴らすとドアが開く
「……ちか」
出てきたのはお手伝いさんではなくパジャマの上にカーディガンを羽織った元就本人であった
「……学校は?」
「早退してきた。……それより、熱は?」
「…計ってないからわからぬ」
元親は元就の額に手をあてる
それほど熱くは感じられないが普段平熱が低いことを考えるとかなり体温が高くなっていた
「かなり高いな。今日お手伝いさんは?」
「……杉の子供が熱出して寝込んだから、来てない」
「とりあえず中入るぞ」
今にも倒れてきそうな元就を抱き上げる
元就はやはりダルいのか、普段のように抵抗することなく元親の腕に体をまかせた
部屋の場所はただの幼なじみの時から行ったことがあるので聞かずとも行ける
元親は早く休ませる為に部屋に急いだのだった
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