手活けの花

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男が女に飽きてきた頃、男が言った。 「店に女の子を置けばどうか」 募集雑誌に載せる為男が担当者と打ち合わせた募集要項を見て女は驚く。 「年齢 20歳から30歳くらいまで」 男の貪欲さに女は驚いた。 まだ欲しいの。 女の言葉に男はちょっとムッとして答えた。 「若い女目当てに若い客が増えるだろう…?」 女は目を伏せる。 自分の周りに男が増えるのは嫌だ。 こう言っていた筈なのに。 男の変化に女は悲しむ。 悲しめば悲しむほど男は図に乗る。 だから小さな仕返しをしたのだ。 募集を見て来る女で美しい女は全部断る。 雇った女は少し小太りで、見てくれはそう良くない。 そして男は女に文句を言うのだ。 「もうちょっとマシなのを使えよ」 女は薄らと笑う。
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