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未来状況
「護。感じる……」
「本当か?」
「うん。強い殺気を――」
「死んでしまえ!!」
一瞬の隙だった……
春が目にしたのは、自分に向かって勢い良く吹き飛んでくる赤い車だった。
春のか細い身体が跳ねる。
「春! しっかりしろ!」
護は激しく春を揺さぶる。
しかし、春はぐったりとしたままピクリとも動かない。
「くそ!」
護は悪態を洩らすと春を優しく通路の端に運び、犯人の後を追った。
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