~第一章~

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 「いってきま~す!」 自分が通っている高校までそう遠くはないので、いつも歩いて登校している。 しばらくいていると、後ろから声をかけられた。  「美優ちゃん、おはよう。」 そこには学年のマドンナの由香里(ユカリ)が自転車を押しながら歩いていた。そんな彼女が奇跡的に私の友達なのだ。  「由香里、おはよう。なんでチャリ押してんの?」 由香里の長くて緩やかなカーブを描いた髪が風でふわふわしているのがなんともかわいらしい。  「えっと、美優ちゃんが見えたから、一緒に行こうと思って…。」 どうやら彼女は徒歩の私に合わせてくれたみたいだ。 外見同様、中身も相当かわいらしい。
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