一話

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・・・-----ヴァリアー基地・・・イタリア・・・------- 「あらん、ボスったらまだ寝てるのかしら~?」 ルッスーリアが、ザンザスの寝室に向かった。 コンコン! ノックをしてみたが、いつもの罵声が聞こえてこない。 「またリリィと寝てるのかしら~ん。」 リリィは・・・。 あのザンザスの妹で、ボスとは似ても似つかない程、愛くるしい。 金色の髪に大きな濃い緑の瞳。 ザンザスの妹でなければ、どれだけの男の視線を集めただろうか? リリィに近付いて来る者は、全て、兄ザンザスの手で消されて来た。 カチャッ!! ドアが開いて、眠そうな顔をしたリリィが出て来た。 「おはよ…。」 「あぁら~、お早う、リリィちゃ~ん。今朝も可愛いわねぇ。」 そう言いながら、ルッスーリアが、リリィのほっぺにキスをした。 「…何をしている?」 「ボス…。」 ルッスーリアの顔面が蒼白に変わった。 「おにいちゃん、ルッス姐の挨拶だよ?」 「ボスったら~、あんまり遅いから起こしに来たのよ~。」 「誰がそんな事を頼んだんだ?」 「あ…あら~、お邪魔だったかしら~。」 「邪魔だ!消えろ!」 そのままリリィの肩を抱いて、部屋に戻った…。
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