2日目

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「こんばんは。えっと…」 その後の言葉に詰まる。 名前を呼びたいが、知らないことに今更気付いたからだ。 かと言って、 お嬢ちゃん、なんて… オッサンみたいなことは言いたくない。 僕はまだ19歳だし、 決してオッサンじゃないから。 「…うさぎ」 なんて一人百面相をしているうちに少女はそう言った。 「うさぎって…名前かな?」 恐る恐る訊ねてみれば、 こくりと首を縦に振った。 「そっか…可愛い名前だね?」 優しく笑みを向ければ、 少女…もとい、うさぎちゃんは眉を潜めた。
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