第一夜

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第一夜

-黒の教団本部- 『……以上で、この任務の報告を終了致します。』 室長室に感情の篭っていない、機械的な声が響く。 無表情で、じっ…と椅子に腰掛けている室長を見るのは… クラウド部隊所属の華野宮 瑠奈。 彼女は今、二ヶ月という長期任務を終えて、室長への報告を終える。 「……ん。 ご苦労様だったね、ありがとう。 瑠奈ちゃんは自室でゆっくり休んでいいよ。」 『はい。 分かりました。 では、失礼致します。』 瑠奈は頭を礼儀正しく下げ、コッコッ…と足音を立てながら歩き室長室から出ていく。 室長室に残ったのはコムイだけであった。 彼ははぁ……と、溜息をつくなり机の上へ俯せる。 「どうして、あんなに機械的なんだろ…瑠奈ちゃん……」 先程はニコニコしながらも、瑠奈の報告を聞いていたが… 彼も、瑠奈のあの機械的な行動…それに無表情にはどうにか出来ないかと悩んでいる。 「せめて…微かに微笑めば、皆とも仲良く出来ると思うのになぁ……」 コムイはがたっ…と椅子から立ち上がると、溜息をつきながら自分のコーヒーを自分の愛用のコップへと煎れに行くのであった。
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