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その興味心とは裏腹に中には普通にお金が山程入っているだけだった。
「な…なんだ…」
竜胆が小さく呟く。
間々下はその中からお金を少し取り黒田に渡した。
間々下
「すっすいません。これ報酬です」
間々下が黒田にそれを手渡すと同時に黒田が達屋に目配せする。達屋はそれを黒田から受け取り札を数え始めた。
達屋
「諸経費込みで少し多いですけど気持ちとして貰っておきますわ」
間々下
「そっそれで石橋智子はどこに・・・」
黒田
「いいえ、正確には石橋智子さんは見つかりませんでしたが・・・この写真の子は見つかりましたよ」
今度は竜胆に合図をする。竜胆は奥からその子を連れてきた
。
間々下
「京子!」
黒田
「そう高橋京子さん…あなたの実の妹です。あなたのそのジェラルミンケースのお金は高橋京子さんの母親からもらったお金ですね?あなたは偶々この学園の近くによった時に暇つぶしに女遊びをしようと繁華街に出た。そこで、出会ったのが彼女高橋京子さん。最初遊び半分にナンパしてみたが遊んでる内に話しが盛り上がり実家の焼津まで連れて行った…。その時の写真がこれ。そして、実はこの子が実の腹違いの妹だと言う事を後にあなたは知る事になる。そして、再び出会って彼女の悩みを聞き母親が酷い生活をしている事を聞いた。家を出たいと言う彼女の意思を尊重し二人で生活をする事にしたんだ。勿論急に家出をしてしまった彼女を母親は探して父親であるあなたの親父さんに電話したんだ。それを知ったあなたは探偵に調べて貰うと言い京子さんの母親から金を譲り受けた。警察に捜査願いを出すのを阻止させるのも兼ねて…。しかも、今後の生活資金の事も考えて余分にね。あなたは彼女から聞いた同級生の友達失踪の話しを利用し探偵には嘘の情報を流したのさ。そして見つからないと言う証明書を貰うんだ。それを何回も何回もそれを彼女の母親に見せて諦めさせようとした。諦めさせる事であなたは彼女との新生活を楽しもうと思ったんだ
。違うかな?」
間々下は黒田の話に何も言えずにただ下にうつむいて震えているだけのが、そのうち観念したのかゆっくりと口を開き始めた。
間々下
「うっ流石は噂に名高い黒猫探偵…完敗致しました」
間々下はその場に土下座した。
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