17人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女はまず美容室に行き髪型を派手にした。その後、綺麗なスーツに着替え外に出て行く。手には何故かチラシらしき物を持っている。
数時間後…
彼女は聖桜燐学園の前でチラシを配っていた。
達屋
「ねえ君たち今度この近くにネイルサロンが出来たの。来てみない?」
チラシを配られたギャル達2人は興味津々の様子。
彼女の背後に黒い影が忍び寄る。電柱の影に身を潜めるその姿は…彼だ。そう、この物語の主人公…黒田寅吉その人!
ちょいと心配だった黒田は達屋の後をつけて来ていたのだ。と言っても尾行と言うよりは同伴と言った方がいいかも知れない。何故なら、彼女は彼がついてきているのを知っていたからだ。まあ当たり前だろうね…あんな変な格好してついてこられちゃ。
黒田
「まあ・・・アイツの話術に任しとけば間違いないだろう。それよりも依頼人が妙に気になるなぁ。奴の事も調べておくか・・・」
独り言を呟いて黒田はその場を去って行った。
達屋
(もう・・・社長ったら全然信用ないわね。しかし・・・相変わらず尾行が下手な人。よくあれで今まで探偵務めてられたわよねぇ~)
達屋は横目で彼が去る後ろ姿を見て密かに思っていた。
黒田が歩いていると彼の携帯が突然鳴った。何故か演歌の着信音。黒田がその携帯を手に取る。
黒田
「はいもしもし・・・あっなんだ修さんか。でどうだった」
竜胆
「見つけましたよ社長!あの影と全く同じように見える場所を」
黒田
「ふむ・・・ふむふむ。何!?焼津だって!修さん今から私もそちらに向かいます。ちょっと調べたい事があるので…」
竜胆
「分かりました。お待ちしております」
最初のコメントを投稿しよう!