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けたたましくなる目覚まし時計。必死に手を伸ばして止める。スヌーズ機能で5分後にまた鳴る予定だから、それまで少し寝ておこう。
ふわふわした頭でそんな事を考え、一度上げた頭をもう一度枕に埋める。
ふと、人の気配を感じた。
壁を向いている僕の背中側。
誰か、いる。
何やらぶつぶつ呟いている。
でもはっきりとしないこの頭では聞き取れない。まあ、一緒に暮らしてるメンバーの誰かだろうと思い、朝の貴重な5分間を満喫するために誰かの存在を無視して、僕は頭から布団を被った。
ピピピピ―――――
もう5分たった。早いなあ…
渋々起き上がり目覚ましを止めるために体を捩ると、部屋には誰もいない。
背中がひんやりとして、思わず息をのんだ。
え、ゆうれ………、……いや季節外れだし今まで生まれてこのかた出会ったことないしそんなはずはない大丈夫!!
そう言い聞かせて、一気にベッドから飛び降りた。
今日はドラマの撮影。
兄さん達とは会えそうにないな、
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