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1998年3月―
私に幸せが訪れた。
「桜さん、桜さん」
看護婦の元気な声だ。
抑えきれないこの感情が…
叫びたい…
「息子は?姫子(ヒメコ)は?」
「母子ともに元気ですよ!」
よかった、この気持ち叫びたい。
「元気なお子さんですよ」
あぁだめだ…もう…
「おこさん抱きますか?」
「は、はい…」
「俺の涼平(りょうへい)…かわいい…」
あぁ子供ってなんて可愛いんだ…
しかも俺の子だ…
「大好きだぞ!涼平!」
その日、俺は幸せだった。
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