――プロローグ――

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(そうか・・・みんな殺されたんだ・・・・・・) 思い出したとたん、大切な人を殺された悲しみと憎しみが、少女の体の中で一気に燃え上がった。 少女は小さな体を震わせながら、声を殺して泣いた。 痛む体を無理矢理動かし、少女は山積みにされた死体の山を見た。 そこには、つい30分ぐらい前まで笑顔で話していた少女の父と母の顔があった。 少女は腕を伸ばし、母の顔に触れると、その顔は既に冷たくなっていた。 少女は震える手で父の顔にも触れたがその顔も、さっきまで生きていたのが不思議なくらい冷たくなっていた。 .
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