終章

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怨霊騒ぎの日、高城は職務も幹部五家の誇りも何もかもをかなぐり捨てて斎を選んだ。 高城を未だに慕い続けていて、それなのに彼の心が自分にはないと痛感した小野菊理は、半ば自暴自棄になって捨て身の戦闘を繰り広げ、大怪我をするに至ったのだ。 その菊理が目覚めるなり、彼女よりひとつ年下の橘の次男は、あんな戦い方があるか、自分がどれだけ心配したと思っているんだ、と突然まくしたて、その勢いのまま告白したのだという。 どうやら彼は以前から菊理を慕っていたらしく、今回の一件でその気持ちが大爆発したようだ。あまりにも熱烈だったせいか、籍を入れるまでのタイムラグが異常に短い。 大丈夫かと思わなくもないが、それは当人たち次第だ。
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