神霊少年の仕事

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倒されているというより潰されている上に、餌と勘違いされているのか、夕斗は顔を舐められていた。 重いしくすぐったいし、迷惑なことこの上ない。 『認めるなら犬をどかすぞ? それとも餌になりたいか?』 宮原が凄んで問うと、夕斗を舐めていた黒い犬が、いきなりその首に尖(とが)った牙を押し当てる。 何故だ、冗談に聞こえない。 『みっ、認めます認めます!』 『よし。止(や)め』 宮原が指示した瞬間、夕斗の上から犬がどいた。 身体にのしかかっていた圧迫感がやっと消えて、夕斗は息を整える。 ――今の犬はなんだったんだ? それよりも…… 『なんだ、霊感あるんじゃないか』
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