転校生と幽霊トンネル

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「とばすぞ」 刹那、宮原は言ったそばからアクセル全開で車を急発信させる。 「いてっ…」 「わぁっ…」 予想だにしていなかった乱暴な運転で剣悟と比古はシートに叩きつけられ、意識不明の美玲と渚は転がりかけた。 霊を轢いて撥ね飛ばして引きずりながら車を直進させる宮原に、夕斗は寒気すら感じる。 普通、車で霊を撥ねることができるんだろうか――というかできていいのか!? 宮原が来てくれて助かったはずなのに、冷や汗が止まらないのは何故だろう。 夕斗がごちゃごちゃと考えている間に、宮原の車はトンネルを抜けた。 夕斗たちは外に出られたことに安心してため息をつく。 ―――が。 宮原は車をドリフトさせ、その勢いでUターンした。
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