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マイクを持ち、自分の説明に生徒が真剣に聞いてくれることが嬉しいのか、嬉々として説明を続ける恋峰先生。
体育館内の生徒達の興奮も手に取るように分かる。
今か今かと予選の内容を待つ生徒達。
そこは空気を読んで恋峰先生も一息に言ってくれる。
「それでは今から予選、『仲良しこよしのチーム戦~友達百人できるかな~』を始めます」
「……………………」
凍りつく体育館。
おそらく言ってから気づいたのだろうか、若干の間をとってから顔がみるみる赤くなる恋峰先生。
急いで説明の補足をする。
慌てる感じもいつもの表情からのギャップとして百花などからは大変受けるのだが、今の恋峰先生はそんなものを気にする余裕がない。
というかいつでも気にはしない。
「ち、違うんです。これはですね、これからの試験は全てチームせぇんで」
あ、噛んだ。
瞬間真っ赤に染まる小顔。
「う~、チーム戦で戦うので今から三時間の間に三人から五人のチームを作ってもらいます。以上です!」
顔を真っ赤にしながら無理やり終わらせる恋峰先生。
そして逃げるように壇上から退散する。
どうやら少々天然も入っているようだ。
百花はというと…………うん、言わずもがなかな。描写を控えたくなる顔をしている。
一ついえることは鼻から一筋のトマトジュースが流れてるぐらいなら書けそうということだ。
そそくさと壇上から退散した恋峰先生をみかねてからか、教頭先生がマイクを持つ。
「生徒会常任試験に勝利したとしてもそこは昨日まで敵だった人たちを集め生徒会を発足することはなかなか困難ですね。よってチーム戦にして今から交友を深めた仲間達と生徒会を形成したほうがいいんじゃないかとそういう思いでこの試験の内容になっているのですよ」
教頭先生が恋峰先生の言えなかったところを丁寧に話してくれる。
「そ、そういうことなのです。それでは今から三時間後の十二時丁度までに私のところにチームを作ってきてください。
それでは只今9時を持ちまして生徒会戦争予選、開始します!」
教頭先生に小声でお礼をいいながら最後の締めはきちんとしようと再度マイクを持つ。
その瞬間、館内の電光掲示板に3:00と残り時間を示すタイムが表示された。
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