紅蓮12

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そう尋ねると 5才の俺はニコリ、と笑いながら答えてくれた 「確かに、スプレーで黒くしてたけど、今いる此処は君の夢なんだよ だから本来の君の姿なんだよ」 と、なんとも5才児とは思えない程 丁寧に説明してくれた …まぁ、俺なんだけどな; 「夢って事は、5才の俺も実物じゃないって事だよな」 「そうだよ、夢なんだもん」 「じゃあ、何で俺は5才の俺と話してるんだ?」 頭の上にハテナを浮かべながら、質問すれば5才の俺はニコリとまた笑い 「それは、君に思い出してもらう為」 そう言って 一歩後ろに下がると 「あっちはもぅ、思い出しているしね」 そう言い また、一歩下がる 「確かに、君には辛い過去だけど でも、それでも思い出してもらわなくちゃいけないんだよ」 一歩一歩、徐々に後ろへ下がっていく5才の俺 俺はそんな幼い頃の自分が言っている意味が解らなくて、眉間に眉を寄せて問う 「過去ってなんだよ」 「君の思い出だよ」 「思い出?」 「そうだよ、君には全て思い出してもらわなくちゃっ」 「だから、何を?」 「…君が5才の時の思い出だよ」 そう言った 幼い頃の俺は凄く悲しそうな表情をしていた そして 俺は正面から真っ白い光に飲み込まれた 、
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