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眉間に皺を寄せたまま
俺が辿り着いたのは、幼い俺の部屋
5才だけに
男でも可愛い部屋だ
此処に来る前に
何度も何度も此処の家政婦さん達とすれ違った
でも、皆 知らん顔で俺の横を通り過ぎて行く
多分だが
俺の姿は見えてないんだろう…。
それもそうだ
俺は今、夢の中にいるって言われたんだ
真っ白い世界で幼い俺に
幼い俺の部屋は
凄く懐かしく思えた
自分の部屋なのに…。
今の俺の部屋はどうなっているかも、ましてやこの建物が改築されてるかも知らないが此処にいると安心する
自分の場所って感じだ
だけど、俺は自分の部屋を懐かしみに来たんじゃない
記憶の抽出に引っ掛かった事を捜しに来たんだ
だから、自分の部屋に来れば全部じゃないけど 少しは思い出せると思ったんだけど無理みたい…。
全っ然、思い出せない
「…全くわからない」
本当にチラリとも
思い出せない
部屋の中をぐるぐる回り、小さいベッドへとダイブする
天井を見詰めて
溜息を吐く、ゆっくりと瞼を落として 空気を思い切り吸う
――――陽斗
頭の中に懐かしい声が響く、その声に吊られて瞼を上げれば
、
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