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『青森は出ないの?』
『式でございますか?』
『うん、パーティー』
光に言われ、幼い俺は青森に連れられて別室へと来ていた
その部屋には、壁一面にどれも高級感溢れる服がズラリと並んでいた。青森はそれらの中から素早く一着を手に取ると、今まで着ていた幼い俺の服のリボンを解いていく
『私は執事ですので、執事等はお客様のお相手と式の段取りなどをしますので、一応は式に出ていますよ』
『そうなんだ』
『何か、ご不満でも?』
シュルリ…。と無駄な肉のない綺麗な指が首に巻いてあるリボンを解いていく
リボンを解いた次は、着ていた服を次々と脱がし始める、その素早い動きはいったい何処で覚えたのか…。
次々に脱がされる服に変わり、持ってきた新しい服へと着替えさせられる、黙ってそれを見ている幼い俺はまるで着替え人形みたいだ
『…不満はないけど、少し淋しいかな』
呟くように小さく言えば、動かしている手を止めずに幼い俺の瞳に己の瞳を合わせる青森
『陽斗様にそう言っていたたげるとは、身に余るお言葉です。…ですが陽斗様には光様や旭様がお近くにいらしてくれますから大丈夫ですよ』
フワリ、と万人を安心させる笑顔で言う青森
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