紅蓮15

36/73

4553人が本棚に入れています
本棚に追加
/645ページ
「大丈夫だ。もう直ぐ来る」 「へ…?」 まるで俺の考えていた事がお見透しのように、少しドヤ顔で言われた。横を見れば、自分が言った言葉に自信満々な狼 けど狼がそんな顔をしているから、なにか策があるのかもしれない。それに修ならまだしも、狼にもこの場所が判ったってことは、他の連中にも知られているだろう 「ふふふっ…。本当に君はお姫様を守る騎手だね」 「だから王子と言っているだろう」 今まで静かだった髑髏が口を開いた。俺がさっき見た表情とは打って変わり、今は悪戯っ子のように不気味な笑顔を張り付けている 意識を失う目前に見た表情ではなく、期待を裏切られたかのように爛々と輝いている。その表情と髑髏の纏う雰囲気が不気味さを出していた 「狼…。なんか策があんのかよ」 「ないに決まってるだろう」 「ないなら、なんで来たんだよ」 「そりゃ、お前を助けにだ」 …答えにはなってるが。答えの意味が違う それに俺らが話しているうちに、周りにまた群がってきた髑髏の手下達。地面に潰れていた奴らも意識を戻して、また俺らに近づいてくる。復活した奴らも合わせたら、さっきよりも数が増し百近くはいるんじゃないかと思う 、
/645ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4553人が本棚に入れています
本棚に追加