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一方真人はというと―…
「すいません。遅れました」
雑誌の対談の仕事で、撮影開始は10時からとなっていたが、現在の時刻は10時15分とかなりの遅刻だ。スタジオには沢山のスタッフがスタンバっていた。
「大丈夫だよー」
遠くの方から声が聞こえてきた。仲のいい先輩カメラマンの三上さんだ。
「本当にすいません。今から着替えてきます」
三上に声を掛けると、真人は急いで楽屋へと向かった。
「すいません遅れました」
開けると同時に声を掛けると、そこには同期でモデルの直樹が居た。
「おっはよ~♪」
朝から爽やかの笑みを、真人に向けるが真人は完全に無視だ。
「えーシカトォ?」
「口尖らすなよ。キモイ」
「キモイって!!キモイって言う人がキモイんですー!!」
本当に同い年か疑いたくなるぐらいだ。
「悪いけど朝からそのテンションは無理だわ。とりあえず、いっぺん天に召されて」
「それって死ねって事じゃん!!」
ギャンギャン吠えてる直樹を無視して、急いでメイクや着替えを始める真人の横で、直樹はいじけるのだった。
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