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「それから「説教はその辺で充分だから。早く楽屋戻って、化粧落とさなきゃいけねぇし。それにそんなに話してる暇があるんだったら、遊びに行く。」
息継ぎもせず、相手に話す暇も与えずに言い放つ真人を完全に無視して
「この後は、仕事はないと言いましたが、暇なんて一言も言ってないです。社長がお呼びですので、この後は事務所に直行です。なので早く着替えて下さい」
表情を変える事なく淡々と言われ、唖然の真人に追い討ちを掛けるかのように
「私は貴方を事務所まで送るのが今日の仕事なので、帰りはタクシーか何かで帰って下さい。」
「はぁ?ふざけるなよっ!!俺が街に出たらどうなるか分かってるのかよ!!」
「分かっています。その為に、これを準備したんですよ」
真人の手にポンと乗せられる紙袋。
「この一式全て差し上げますので」
それだけ言うと、打ち合わせなのか真人を通り過ぎて行ってしまった。
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