ありがとう

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……、まぁ…野球馬鹿なのは俺も一緒か クスッと小さく笑みこぼすと目の前で安心しきった顔で眠る野球馬鹿を見る オレは、3年間お前につくすよ そう心に誓いながら、三橋の髪を軽く撫でた。 「あべー、肉仕入れに行くってよ?」 「ッッ!お、おお」 後ろから聞こえた栄口の声にビクッと驚きバッと立ち上がって布団部屋の戸を静かに締めて居間に向かった よかった、今の見られてたら変な誤解生むとこだったぜ 「あ、来た来た。」 「あれぇ?三橋は?!今日の晩御飯は肉なんだぜ?!なぁ阿部!三橋は?!」 「どんだけテンション高いンだよ田島…、三橋は寝ちまったってさっき栄口と花井が言ってたろうが」 「え~…三橋寝ちまったのかよ!つまんねぇっ」 まったく…田島は、何でこうテンションが高いんだろうか… 泉が変わりに答えてくれて助かったぜ 小さく息を吐いて居間の大テーブルの周りに座る栄口の隣に腰かける 「お、阿部。三橋の様子はどう?」 「あ?ああ…相変わらずぐっすり、あんだけ田島が騒いでも起きねぇんだぜ?」 「あはは、三橋って結構神経図太いのな?」 軽く声を上げながら笑う栄口にオレも表情が微かに緩む 「そうだな、それに…中学3年間マウンド譲ろうとしねぇなんて図太いだけじゃすまねぇよ」 小さく喉奥で笑いながら話すオレを栄口は珍し気に見ていた 「……?何」 「へっ?あ、いや…阿部もなんか入部当初よか変わったなぁってさ」 オレが眉間に軽く皺を寄せながら訪ねると栄口はすっとんきょうな声をだしてそう答えた ………変わったか? 自分ではまったくわかんねぇ 栄口の言葉に眉間に皺を寄せながら軽く首を傾げながら考えていると監督とシガポが入って来た 「さぁ皆!今日は初陣お疲れさま!これからミーティングってのもあれだから今日はお肉仕入れに行くよ!」 監督の言葉に皆が歓声をあげる 本当こいつら元気だなと思いながらもオレは オレの投手の事を考えていた 「さぁて、じゃあ皆で買い出しに行きたいところだけど、三橋君だけ残してっちゃうのは不安だからね、誰か一人ついててあげてほしいんだけど誰か居る?」 監督がそう言うと俺と目が合った ……オレ、監督のあの目苦手なんだよな 「…じゃあ、俺残ります」
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