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人気者
「人気者」
見上げると氷柱
そこには氷柱があった。
多種多様な太陽の中に
紛れ込んでいる
たった一本の氷柱があった。
その氷柱を触ると
声が聞こえてきた
僕は言われるがままに
その氷柱を塩漬けにした。
たった一本の氷柱で
世界は変わるのかもしれない
淡い期待を寄せながら
僕は氷柱に塩味がつくのを待った
夢のように素晴らしい時間。
多種多様な太陽の視線を
遠ざけてくれる氷柱は
僕にとって魔法のアイテム
けどそんな時間は
長くは続かない
結末はいつも人気者
世界は何も変わらなかった
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