11134人が本棚に入れています
本棚に追加
もう少しでキスしそうっと思った瞬間
「稜ー!!グンモーニーング!!」
明るい男の子の声が聞こえた。
驚いて、思わず稜くんを突き飛ばす。
あたしは稜くんから顔を背けた。
「舜(しゅん)、タイミング悪すぎ」
「はぁ?何がだよ?」
舜って呼ばれた男の子は、昨日稜くんに話しかけてた稜くんの前の席の男の子だった。
やっぱり仲良いんだ。
あたしはチラッと舜くんを見た。
その瞬間、舜くんと目が合う。
あたしは慌てて下を向いた。
「あれ?この子って、稜の隣の席の子じゃん。
何?もしかして稜のファン?」
いきなり顔を覗き込まれて、思わず後ずさる。
この人も綺麗な顔してる。
ていうか、ピアス バリバリなんですけど……。
怖いんですけど……。
あたしは泣きそうになりながら舜くんを見た。
すると稜くんが舜くんを引き離した。
「近ぇよ。離れろ変態」
「変態!?俺は変態じゃねぇよ!!ちょっと変わってるだけ!!」
「それを世間一般では変態って言うんだよ」
稜くんと舜くんが言い合いをしてる間に、あたしは全速力で学校まで走った。
.
最初のコメントを投稿しよう!