山崎 芽依 (やまざき めい)

3/15
前へ
/284ページ
次へ
もう少しでキスしそうっと思った瞬間 「稜ー!!グンモーニーング!!」 明るい男の子の声が聞こえた。 驚いて、思わず稜くんを突き飛ばす。 あたしは稜くんから顔を背けた。 「舜(しゅん)、タイミング悪すぎ」 「はぁ?何がだよ?」 舜って呼ばれた男の子は、昨日稜くんに話しかけてた稜くんの前の席の男の子だった。 やっぱり仲良いんだ。 あたしはチラッと舜くんを見た。 その瞬間、舜くんと目が合う。 あたしは慌てて下を向いた。 「あれ?この子って、稜の隣の席の子じゃん。 何?もしかして稜のファン?」 いきなり顔を覗き込まれて、思わず後ずさる。 この人も綺麗な顔してる。 ていうか、ピアス バリバリなんですけど……。 怖いんですけど……。 あたしは泣きそうになりながら舜くんを見た。 すると稜くんが舜くんを引き離した。 「近ぇよ。離れろ変態」 「変態!?俺は変態じゃねぇよ!!ちょっと変わってるだけ!!」 「それを世間一般では変態って言うんだよ」 稜くんと舜くんが言い合いをしてる間に、あたしは全速力で学校まで走った。 .
/284ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11134人が本棚に入れています
本棚に追加