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「何、人の彼女と楽しく話してんだよ、舜」
「は?彼女?」
舜くんが不思議そうな顔をして、稜くんとあたしの顔を交互に見た。
それから、舜くんが固まった。
そして、あたしと稜くんを指差して驚きの声を上げた。
「えぇ!?ゆーちんが稜の彼女!?」
あたしは慌てて舜くんに飛びかかった。
「声が大きいよ!!舜くん!!」
「だって……」
「みんなにバレたらどうすんの!?」
「え?みんなにバレちゃダメなの?」
「ダメだよ!!あたしなんかと付き合ってるってバレたら、稜くんがバカにされちゃう!!」
あたしが必死でそう言うと、舜くんが怒った顔になった。
そして稜くんに指を突きつけた。
「お前、彼女に何て事言わしてんの!?」
「は?」
「バレたらバカにされるって、そんな気持ちでゆーちんと付き合うなよ!!」
舜くんの言葉に稜くんがため息をついた。
「あのな、俺は言いふらしたいの。でも、唯が気にするんだよ」
「ゆーちんが?」
舜くんがあたしを見た。
あたしは一生懸命首を縦に振る。
その瞬間、舜くんが座り込んだ。
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