山崎 芽依 (やまざき めい)

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あたしは慌てて舜くんに近寄った。 「大丈夫!?舜くん!!」 そう言って近寄ると、いきなり舜くんに手を引っ張られた。 気が付けば舜くんの腕の中。 あれ? あれー? 理解出来ずに固まるあたし。 舜くんはあたしを抱きしめて稜くんを挑発するように鼻で笑った。 「舜……?」 稜くんから怒り混じりの声が聞こえる。 そんな稜くんを見て舜くんが笑い出した。 「稜、マジ焦りしすぎ!!稜の弱点みぃつけた!!」 「舜!!てんめ……」 「あれー?いいのかな?稜くん。そんな態度だと俺、ゆーちんにキスしちゃうかもー」 「舜くん!?」 あたしは慌てて舜くんを見た。 なんて意地悪そうな笑い方!! 早く離れなきゃ!! 稜くんに嫌われちゃうー!!! あたしは必死で舜くんから離れようとした。 なんで男の子って、こんな力強いの!? あたしは軽く息切れしながら舜くんを見た。 その時、バッチリ舜くんと目が合う。 「ゆーちんの息切れ、マジエロい」 「!!!?」 「舜!!!」 「いや、だってさ、目の前で息切れされたら興奮すんの当たり前っしょ?」 「ふざけんな!!いいから、いい加減離れろ!!」 そう言って稜くんがあたしと舜くんを引き離した。 .
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