1ページ:牛乳と誓いと爆発娘

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時刻は11時。 三人はワイワイ騒いでこの時間はまで過ぎてしまった。 「じゃ輝、明じゃね」 小梅が笑顔で輝の部屋を後にした。 「で、本題だ!」 明が真剣な顔で輝へと迫った。 「なっ、なにが?」 「小梅への愛!」 普通声に出すものではないので実に驚いた。 顔を真っ赤に染め貧血になりそうだと思っていながら口をパクパクした。 「真っ赤だな!」 「うっ!うるさい!」 やっと声が出た。 「ははは!で進展は?」 中学生から三人は知り合い、同じ僚で共に過ごした仲だ。 男同士だとくだらないことも相談出来るものだ。 「お前に相談しなきゃ良かった…」 呆れたと表現するため思いっきりため息をついた。 「それはないだろ?応援してやっているのに!」 「そう…だけど…」 明がニヤニヤしている。それもイラっとくる顔になって。 「もっと攻めていいと思うんだよな…俺は」 「でも…さ…」 うつむき加減に言った。 「でも?」 「でも、今のままが一番いいと思うんだよ…」 この場に笑いや明るい空気は何一つない。 「なんでさ?」 「今のままのほうがさ…自然でそれで明るく、バカやってさ、楽しい気がすんだよね…」 言い切った顔をする輝、そんな輝をよそに明るい雰囲気が何一つなかった中で明が笑ってしまった。 「なっ何だよ!」 「輝、よくそんなクサい台詞はけるな?」 輝はバカにされたとしか思えなかった。 「帰れ!」 思わず叫んでしまった。 「わっ…悪かった!ふざけすぎた!でもな輝、自分から動きださないと何も起きないって言うからな…まっおやすみ」 バタンと音を立て輝の部屋を出て行った。 「どっちのほうがクサいのか…」 一人にやけながら呟いた。
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