第4章 生きる為に

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第4章 生きる為に

「起きろ~~~!!清々しくない朝が来たぞ~!」 貴明の大声で目が覚める。どうやら昨日一日で貴明は夏菜達に慣れたようだ。 「清々しくないって…?」 「曇りだからだよ。」 空はどんよりとしていた。行動をするにしても雨が降ると何も出来なくなったなってしまう。 「おはよ、夏菜にお兄ちゃん…」 カズも目が覚めたようだ。 「睦美さんは?」 「睦美?睦美はう、あいた!!」 「貴明お兄ちゃん?言って良いことと悪い事の区別もつかないのかしら?」 貴明が何か言い掛けたが睦美が貴明の顔にビンタを… 「夏菜ちゃんカズ君おはよう」 朝からこの兄妹のやりとりにはついて行けなかった 「今日はこんなだし…出ないで他の事しようか」 「他?介護とかですか?」 「生活雑貨とか作ったりよ、幸い中には色々とあるからね」 避難所は学校なので中に有る物で作るようだ。 「俺は?睦美様ぁ?」 貴明が気色悪い声で睦美に指示を仰いだ。 「そこから飛び下りて」 「んもぅ…つれないわねぇ」 一同吐気がした。 「バカは放っといていきましょ」 夏菜達は激しく頷き睦美の後について行った。
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