1人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
第4章 生きる為に
「起きろ~~~!!清々しくない朝が来たぞ~!」
貴明の大声で目が覚める。どうやら昨日一日で貴明は夏菜達に慣れたようだ。
「清々しくないって…?」
「曇りだからだよ。」
空はどんよりとしていた。行動をするにしても雨が降ると何も出来なくなったなってしまう。
「おはよ、夏菜にお兄ちゃん…」
カズも目が覚めたようだ。
「睦美さんは?」
「睦美?睦美はう、あいた!!」
「貴明お兄ちゃん?言って良いことと悪い事の区別もつかないのかしら?」
貴明が何か言い掛けたが睦美が貴明の顔にビンタを…
「夏菜ちゃんカズ君おはよう」
朝からこの兄妹のやりとりにはついて行けなかった
「今日はこんなだし…出ないで他の事しようか」
「他?介護とかですか?」
「生活雑貨とか作ったりよ、幸い中には色々とあるからね」
避難所は学校なので中に有る物で作るようだ。
「俺は?睦美様ぁ?」
貴明が気色悪い声で睦美に指示を仰いだ。
「そこから飛び下りて」
「んもぅ…つれないわねぇ」
一同吐気がした。
「バカは放っといていきましょ」
夏菜達は激しく頷き睦美の後について行った。
最初のコメントを投稿しよう!