蝋燭

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祐樹は蝋燭をくれた大人の顔を見ようとした。 しかし蝋燭の明かりではまだ部屋は暗くて顔は見れなかった。         「お父さん!お母さん!」 祐樹は叫んだ。 だがしかしすでに二人は消えていた。 祐樹は蝋燭の明かりをじっと見つめる。         小さくて赤い光で、決して部屋は明るくはならなかったが祐樹の心からはだんだんと恐怖が消えていった。           「お父さん、お母さんありがとう…」           数十分後… 嵐はしだいに弱まっていった。 やがて外が静かになった。 祐樹は窓を開けた、すると灰色の雲の間から青空が見えた。 祐樹から完全に恐怖が消えた。 「祐樹ーどこにいるのー?」         下から人の声がした。 父親と母親だった。         階段を急いで降り、下の部屋にいた二人に飛び付いた。
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