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わたしはもうわたしの
手の届く範囲にいないの
どれだけ手を伸ばしても
わたしはわたしに触れられない
わたしはだから深く刃食い込ませるの
その時だけ、わたしはわたしに
ちょっとだけ近づけた気がするから
わたしはもうわたしを知らない。
わたしの知ってるわたしは
死んでしまったの。
わたしの知らないわたし
不安で仕方ないから
落ち着かせるために刃あてる
赤い涙はわたし。
わたしはわたしを知らなくても
わたしの中身には触れられる
綺麗な赤とご対面できるから
ちょっとだけ落ち着いていられるの
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