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――さて、本当にどうしようこれ。
「紫苑ー。あなた宛に何か来てるけど」
母親が、小脇に新聞類を抱えてリビングにやって来る。
「手紙?」
「うーん……小包?」
手を伸ばして受け取ると、ちょっとした重量が掌にかかる。
「何か隠れて変なものとか頼んだりとかしてないわよね」
「何言ってんの。してないよ」
小包には、パンフレットのようなものが入っているみたいだった。表を見ると、薄い桃色の封筒の隅の方に小さく、『明時（ｱｶﾄｷ）学園』と書いてある。
「明時学園?聞いたこと無いわねー」
紫苑も聞いたことがなかった。しかし、その名前を見た瞬間に、胸の奥が少し疼いた気がした。
それは、あの焦燥感から来たものかもしれないけれども。
「俺、ちょっと上で見てくんね」
紫苑はそう言って用紙と共に封筒を掴むと、自分の部屋に上がっていった。
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