201X年

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ふと、しおんは家の前で山の頂に立っているような感覚を覚えた 凍てつくような風 永遠に続きそうな真っ白な雲 彼女、ユタにとって自然と同体になることは良いことである 個としてではなく、全体として感じることが求められるからだ 彼女はその感覚に身を任せた 身体そのものが、本当に頂にいるのではないかと思わせるような感覚に襲われる しおんはいつまでもそうしていられる気がした この悠久の世界の中にいつまでもいたいと感じた
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