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『君のは軽いね。僕のを見てて、アクアショット!』
レイナのものとあまり変わらない大きさ、速度のアクアショットが、壁に向かって飛んでいく。
壁にぶつかった水の弾丸は、レイナのものと比べものにならないくらい大きな衝撃音を発した。
『初級魔法..ですよね。あんなに重くなるんですね..』
『違いはわかったかい?』
レイナは、先輩の放った初級魔法が、自分のそれより遥かに強い事をわかったようだ。
だが、考えても大きな違いがわからず、練習量の差くらいしか考えつかなかった。
レイナは黙り込んでしまった。
『これで..やってみて』
アルスはレイナの後ろに回り、彼女の両腕を取った。その両腕を前に伸ばし、手を交差させた。
レイナはこの時、自分が片手だけを前に伸ばした事を思い出した。
『はい、アクアショット!』
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