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「ん…、霊夢朝からうるさいぞ~」
霊夢の準備が終わる頃、目をこすりながら眠そうに現れたのは、幻想卿でも数少ない鬼の少女、伊吹萃香。
「あ、ちょうどいいところに。萃香も手伝ってよ、落書き落とし。幸い水ですぐ落ちるみたいだからこの絵の具」
霊夢はバケツを萃香に渡す。
「んえ?落書きって何……うわぁ、何これ」
ようやく辺りの状況が飲み込めた萃香は驚きの声をあげる。
「朝起きたらこんな感じだったのよ。萃香は何か気付かなかった?」
「何にも」
「…まあ、そうよね。昨日は夜遅くまで飲んでたし。とりあえず始めましょ」
とはいえ、落書き落としと言っても単純に水を撒くだけである。
「なあ霊夢、水ですぐ落ちるんだったら、雨降るまで待てばいいんじゃない?」
「そういう訳にも行かないのよ、神様の手前」
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