第一章~どこもかしこも~

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そして、 「まあ、こんなところかしらね。…流石に鳥居の上は雨任せかな」 作業開始3時間、萃香と二人でなんとか神社周辺の落書きをほぼ落としきった。 「霊夢~、お腹空いたぞ~」 唇を尖らせながら萃香が言う。 まだ朝食を済ませていなかったのだ。 「はいはい、今作るから。……」 と、霊夢の足が止まる。 「霊夢?」 「…萃香、ちょっと周り見てきてくれない?落書きの範囲が分かれば、犯人の居場所とかがわかるかも」 「?あ!オッケー、まっかせろ~」 そう言って萃香は外へと出ていく。 伊吹萃香、萃と密を操る程度の能力を持つ彼女は、自らの身体を霧状にして霧散させ、幻想郷を見渡すことすら可能なのだ。 そして程なくして彼女は戻ってきた。
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