赤頭巾

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「じゃあ薬屋さんで風邪薬を買ってから、お婆さんの家に行ってね~」 赤頭巾ちゃんはお母さんと一緒にアパートの2Fに住んでいます。 アパートは町の中にあるので、買い物などに不便を感じることは何一つありません。 ですが、お婆さんの家は町から離れた林の中にある一軒家なので、結構遠いのです。 「…めんどいなー」 「何か言った~??」 「いーえ、何も」 お母さんには逆らえない赤頭巾ちゃんは、渋々出発の準備を始めました。 「そうそう、これ、お母さんが作ったお粥だから、一緒に持って行ってお婆さんに食べさせてあげてね~」 そう言って保温性のあるタッパーに入ったお粥を渡すお母さん。 「で、こっちが赤頭巾ちゃんのお昼ご飯ね~」 渡されたタッパー(こちらも保温性有り)の中身は…何とシチュー。 「ありがとう、お母さん。シチュー大好き♪♪」 いや、普通、お昼ご飯って言ったらサンドイッチでしょ…何故にシチュー? まぁ、朝からオムライスを食べるような家庭ですからね…少し、いや、だいぶ変わっているのかも…。 「気をつけて行ってきてね~」 「はーい」 「ちゃんとお婆さんの家に行かないと…その時はどうなるか分かってるわよね??」 「…はい」 「ふふっ、いい子ね~。じゃあ行ってらっしゃ~い」 「いっ、行ってきます」 …母、最強伝説、ここに誕生。
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