おはようの隣り

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幸い脱衣所は小さな窓しか無く、薄暗い場所である。女の子が顔を赤くしていたとしても、その薄暗い脱衣所では男の子に気づかれることはないだろう。そう思いながら脱衣所に大き目のバスタオルを届けに行った。 「あっ、バスタオル…持ってきたからここに置くよ?」 男の子の脱いだ服を入れている洗濯機のフタを閉め、その上にバスタオルを置いた。いつもは「ありがとう」とか「お前も入れよ~」と何かしらのリアクションがある男の子なのだが、今日に限って何もしてこない。浴室からは、バスタブのお湯を両手で掬う音が聞こえている。 「ねぇ?大丈夫?のぼせてる?」 何を言っても黙ったまま…数分。女の子はあまり考えないようにしていたのだったが…その時は訪れてしまう。 男の子が湯で顔を洗う音が聞こえた後だった。
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