二人組

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森の奥深く。 猛獣達が住んでいる危険な場所。 そこは薄暗く昼間でも日の光が差し込むことはない。当然人が近づくことも滅多にない。 そんな森に小屋を建てて暮らす二人組がいた。 「今日も成功ねっ」 一人が楽しそうに懐から小さな袋を取り出し、中身を無造作にばらまく。 床に高価そうなネックレスやブレスレットが転がる。 腰まで伸びた栗色の髪に大きな飴色の目。 そして左右で長さの違う前髪。 左の方が短く左耳からはピアスが見える。 彼女の名前はメル。 メルの視線の先には片膝を立て床に座っているもう一人。 「俺達が失敗するわけねぇだろ」 彼はアトラ。 黒髪で赤い目をしている。 だが、右目は前髪に隠れていてその瞳は見えない。 肩より少しだけ短い髪をひとつにくくっている。 「それもそうね」 アトラの言葉に納得し、床に散らかしたモノを見て満面の笑みを浮かべる。 .
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