~蛇怨~

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占竜は香奈、奈々、武に念珠を渡し… 龍には桃剣(ももけん)をあずかった… 「もし、何かあったら桃剣をかまえろ… 今このへんにいるモノは桃剣に立ち向かってはこられないからな…」 占竜はそうみんなに告げると(なわ)ばしごを買いに行くと言って 裕美と車で 出掛(でか)けて行った… 武が外の様子を見ている 「なんか凄いことになっているなぁ… 警察が外を走り回っているよ…」 「あぁ… シャレにならないよなぁ…」 武と龍が話をしている中 ずっとうつむいていた香奈が龍に聞いた 「ねぇ? 龍… 私何か変なことしなかった?」 香奈は記憶があったのだろう… (つら)そうにしていた 「別に… やったのは姉ちゃんじゃなくて 黒い蛇だから…」 「ごめんね…」 香奈はうつむいて泣いていた… 「母さんも元気になるし! 父さんも帰ってくるよ! 早く終わらせて また、家族で旅行に行こうよ!」 龍はお姉さんに笑いかける! 香奈はにっこりと笑うとそうだねっと言った… ドンドン! 玄関を誰かが叩く! 龍は誰だぁっと桃剣をかまえ玄関を開けると そこには婆ちゃんと爺ちゃんがいた! 「龍! 大丈夫かえ! 香奈はっ!」 龍は婆ちゃんに抱きつく! 「婆ちゃん! 姉ちゃんは占竜さんが助けてくれたよ!」 「婆ちゃん! 爺ちゃん!」 香奈はお爺さんに抱きつく! 「良かった… 間に合うたか… して、占竜どのはどこじゃ!」 「井戸におりるからと 縄ばしごを買いに行ったよ!」 お婆さんと、お爺さんは井戸を覗き込む… 「占竜どの… 流石じゃ… この邪気の中で 白蛇王神(はくだおうじん)が封印されし場所を探し当てるとは…」 とりあえずは占竜さん待ちじゃなと みんなは、お茶を入れ占竜の帰りを待った…
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