580人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
占竜は帰ってくると
お婆さんとお爺さんに握手をした…
「お婆さん…
本当はかなり慎重に挑みたかったのですが
早急にしないとマズいことになりそうですね…」
「そうじゃな…
ワシも龍から聞いたが
結界石の一つが壊されたと…
大至急手をうたないとまずいじゃろうの…
しかし、封印されている場所を探し当てるとは流石じゃの!」
その時お婆さんの体から河太郎が飛び出した!
「うわっ!
婆ちゃん河童大明神様に取り憑かれていたの!」
「人に見つかると厄介じゃから
憑いてもらっていただけじゃ!
のう河太郎?」
「河太郎?
河童大明神の名前?」
「そうじゃが…
それがどうかしたのか?」
「河太郎…
ハクダと一緒にいた河太郎?」
河太郎は不思議そうに龍を見ている…
「そうだが…
龍、何故ハクダ様の名前を知っとる?」
「俺だよ!
龍だよっ!
沼地でフワフワ浮いていた!」
「なんじゃと!?
あの、龍か?
そう言えば…」
「俺…
夢見ていたんだ…
ハクダと河太郎とずっとあの沼地にいた夢…
夢じゃなかったんだな…」
河太郎は龍を抱きしめると
まさか会えるとは思わなかったと泣いて喜んだ…
「これも因縁かの…
ハクダ様を封印した鬼部の子孫が龍とは…
ハクダ様…
龍ならハクダ様を闇から引きずり出してくれるかもしれんっ!」
龍は河太郎に言った
「ハクダは俺の親友だ!
必ず優しいハクダに戻ってもらうよ!」
占竜はお婆さんと作戦をたてていた…
「ここに残っても
危険は変わらないの…
皆で行くかの…」
「ですね…
では、行きますか…」
みんなは井戸に縄ばしごをつけて降りていった…
井戸の底につくと、奥に続く道がある…
ピチャン…
井戸の中は寒く、みんなは震えていた…
龍は懐中電灯をつけると
桃剣を武に持ってもらった…
みんなは井戸から横穴を通って先に進むと
道が二手に別れていた…
「では、占竜どのは左に行っておくれ…
そこにある、封印石に白蛇王神の眷族が祟神化した奴を
封じてある…
本当に占竜どのと裕美ちゃんで大丈夫か?」
最初のコメントを投稿しよう!