~鬼部龍太郎~

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龍太郎はひれ伏したまま 殿! お見事ですと言った… 龍はあまりにも無惨(むざん)(むご)光景(こうけい)に吐き気がして 龍太郎の体の中でむせていたが、落ち着きを取り戻し 殿様は最低のクソ野郎だが、龍太郎もクソ野郎だっと怒りがこみ上げてきた… 殿様は満足そうに笑っていた 「そうじゃろう♪ そうじゃろう♪ 下がってよいぞっ!」 龍太郎はひれ伏したまま 子供の首を持ち その場から離れた… 龍太郎は子供の首を布で包み込み 鬼に命じて鬼部(もののべ)の村に運ばせた… 龍は龍太郎の体の中でぶっ殺してやるっと暴れていた… 龍太郎は顔を洗いに水桶(みずおけ)を覗きこむ… 龍は龍太郎が泣いているのに その時気づいた… しかも血の涙を流していた… 龍太郎は顔を洗うと、自分の部屋に帰っていった… 部屋に入ると服を脱ぎ (おのれ)の体に刀をあて一本線を引いた… 血が(したた)り落ちる! 「おのれぇぇぇぇぇ… 我が村を蹂躙(じゅうりん)し… 罪なき村人を殺し… 子供の首をはねるとは… いつの日か… いつの日か… (かたき)は打ってやるからなぁ…」 龍太郎はその恨みを忘れない為に 体に刀傷(かたなきず)(きざ)み込んだのだと龍は思った…
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