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「おぉ!奏ちゃん!!すまんなぁ。仕事を手伝ってもらうことになって…」
「お仕事なんですか?」
「近頃変な浪士がこの辺りをウロウロしていて、町の娘が困っていてな…」
「それは大変ですね!」
「だから総司と藤堂に女装をさせて、奏ちゃんと一緒に…」
「じゃあ奏さんだけで十分じゃないですか!!」
「奏ちゃんは女の子だぞ!!万が一のことがあったらどうする!?」
それを聞いて渋々といった感じで納得した沖田さんと平助君。
…可愛いのもこういうところで大変なんだ…。
沖田さんや平助君に着物を着せて化粧をして、沖田さんは髪が長いからそのまま纏めて、平助君はどこから調達したのか鬘をつけた。
「どうでしょうか?」
「「おおぉ!!」」
と、近藤さんたちからどよめきが漏れた。
「青い着物が沖田さんで、黒が平助君です」
「お~い。誰か一緒に島原へ……」
何も知らないで入ってきた左之さんが二人を見てびっくりする。
「えっと…どちら様……?」
それを聞いてみんなが爆笑する。
「さ、左之、お前…お、男にまで…」
永倉さんが笑い転げながらそう言うと、
「え、…男?…誰?」
「藤堂と総司だ」
目に涙を溜めて土方さんが答える。
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