コンクール

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あたしは立っていた。 気がつけば多くの人の前に立っていた。 原稿用紙を手に立っていた。 大きな拍手と涙の中に立っていた。 あたしは用意した原稿用紙をぐしゃぐしゃに丸めてニッコリ笑った。 頬にはたくさんの想いの露があった。 拍手の中にあの子を見つけた気がした。 マイクを通さずに出せるだけの声でお礼を言った。 中々頭を上げる事が出来なかった。 その間もたくさんの拍手は止む事がなかった。
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