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アイを定期的に病院へ通わせるにはお金が掛かるからと、母さんは昼間パートに出るようになった
その間、俺とアイは保育園に預けられた
そんなある日
外で遊んでる友達をアイは部屋の中から羨ましそうに見ていた事があったんだ
俺はアイに声を掛けた
「お外で遊びたい、アイ?!」
“うん”そんな返事が返って来ると思っていた。
だがアイは首を横に振ったんだ
「どうして?」
「お外へ行ってもみんなと一緒には遊べないもの
それに…」
「それに?」
「お外に出てお胸が苦しくなったらお父さんやお母さんや…
お兄ちゃんだって哀しむでしょ?」
アイ…
「アイはお兄ちゃんもお父さんもお母さんも大好きだから、アイの事で哀しませたくないの。」
小さなアイは保育園にいても、父さんや母さんや俺の事を思い
いつも一人 部屋の中で遊んでいたんだと初めて気付いたんだ
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