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俺は子供の頃大好きだった絵本があった。
それは、体は金に覆われ
目には青いサファイア
腰に差した剣には赤いルビーが輝いている綺麗な王子さまの絵本…
「サファイア? ルビー?」
「とても高価な宝石よ。」
「ふ~ん」
母さんはいろんな絵本を買ってくれた。
その中でも一番のお気に入りだった絵本。
俺はいつも、大好きだったその絵本を読んで欲しいと母さんに強請った。
「キラキラしていてきれいなおめめだね。
かーちゃんと同じだ。」
「嬉しい。ありがとう、マーくん」
王子さまの綺麗な目が母さんに似てると俺が言うと
彼女はとても喜んだ…
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