【世界設定】

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鬼 無念を怨念に変えて、現世に留まり人に害をなす存在となってしまった総称『鬼』という。 人の世に恨みなどの強い念を持って死んでいった人間が、成仏出来ずに現世に留まり異形になってしまった存在。 飢えと渇きに苛まれ、人を襲い始める。初めは自我が消え失せているが、年月が過ぎ、人を喰らい続けると自我を持ってしまう。 彼等は伐鬼の教えでは、『理』に反した違法者なので、輪廻転生の輪の中には入れないとされているが実際のところはわからない。 伐鬼 平安の世から続く『討伐士』の家系である。討伐と言っても、それは人間成敗ではなくこの世に存在してはいけないものを滅する集団を『伐鬼』と呼んでいる。 華やかな平安の世において、丑三つ時に起こると言われる百鬼夜行の影、それに脅えた都人が討伐者を捜し求めていた時に現れたのが、奏の祖先だった。 奏の祖先、つまり初代の伐鬼である。それ以降、いつの世も華やかな歴史の裏を彼等は暗躍し続けた。 現代にいくにつれてその姿は世の人に忘れ去られていっても、伐鬼の存在は決して消えることなく現代の世まで脈々と続いている。 人傀儡の術 伐鬼が駆使する秘術・禁術の一つ。魂を受け入れる仮初の器を作る術。 土や木、石、そして術者(帝と奏の場合は奏)の血液を必要とし、この時術者(この場合奏)に彼女を護るという契約を交わす。 この術で縛り付けられた鬼の魂は、現世に留まることを赦される。 伐鬼は鬼を滅すると、鬼が溜めていた『力』を身体の中に吸収することが出来、それと同じことが傀儡でも可能で、身体の中にも溜まっていく。
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