ただ、主のために

3/4
前へ
/13ページ
次へ
「…もう!まだ決着は着かないの?謙信さんって人は来てないんでしょ?遠呂智様が待ってらっしゃるのよ?」 「…兼続が来ているからだろう。あいつは謙信公の軍略を学んでいる。簡単にはいかぬだろう」 「ふぅん…兼続さん…。じゃあ、兼続さんを捕らえてきて!きっと遠呂智様も喜ばれるわ。説得でもいいわよ?」 兼続は謙信の軍略を学び上杉家でも智将と呼ばれる その力を手に入れられれば遠呂智軍の力も高まるだろう 上杉、武田はまだ遠呂智に下ってはいない 両軍が下れば逆らおうとする者も減るだろう そう考えた妲己は、曹丕の率いる魏軍と監視役の三成に直江兼続捕縛を命じた 今はまだ、遠呂智に逆らうべきではないと考える曹丕らはすぐに捕縛に向かった しかし、友である兼続を捕縛することに三成は釈然としない想いを抱いていた 「…謙信公から任せられたこの戦…負けるわけにはいかぬ!皆、奮起するのだ!遠呂智軍などに我ら上杉は負けぬぞ!」 「直江殿!南の砦より遠呂智軍の増援が!」 「分かった。そちらへは私が向かう!皆はこちらの妖魔を頼む!」 対する兼続は三成が来ていることなど知らず妖魔と戦っていた 南より妖魔の増援…北よりは魏軍と石田三成が攻め…上杉軍は挟まれる形となっていた
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加