僕が乙女になった時

バイト２日目

３回目の測定の間も、会社に帰ってからも、ずっと胸のドキドキが治まらなくて、もちろん斎藤さんとの会話もできずに過ごした。

それは、家に帰ってもどうも治まらないまま。
斎藤さんの事を考えると、うれしいようなかなしいような複雑な気持ちになる。

こんな気持ち、生まれて初めてだなあ…

ひょっとして、僕、斎藤さんのことが好きになっちゃったんだろうか…？
男のひとにそんな気持ちになるなんて、
ひょっとして僕って、

…ゲイなのかな…？

今までこんな気持ちになったことない僕は、どうしたらいいのかわからなくなってしまった。

確かに、小学校の時から女の子と遊んだりしても好きになったことはないし、いつもカラダの大きな人をお兄ちゃんのように慕って仲良くしてもらってたけど…。
なんにせよ、こんなに気持ちになったのは初めてで…。

そうだ、同じクラスでゲイなのを公言してるヤツがいたっけな。
そんなに仲良くはしてなかったけど…。

明日はバイト休み。
僕はその子に相談してみることにした。