第一章

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もう少し詳しく話そう。 日暮は黒髪のセミロング。サラリと靡く妖艶さは無いが、確かに綺麗な髪だ。身長は察しの通り低い。俺の肩より少し低いくらいか。 ちょこちょこと歩き、角を曲がる時は直角に曲がる。階段は必ず一段飛ばしでかけ上がり、最後に一段余る。それを毎日不思議な顔で眺め、もう一度降りて一段ずつ登り、奇数であることを確かめる。 昼飯時には必ずクラスで一番最後に教室を出る。俺はその一個前に出るようにしている。多分隣の席だから、気がついているはずだ。 今もまた最後から二番目に出た俺は後ろを気にしながら学食へとむかった。
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